コミュニティへの参画及び
コミュニティの発展

基本的な考え方

伊藤園グループは、地域の活性化のために、地域貢献、コミュニティへの参画とコミュニティの発展に寄与していきます。 伊藤園グループは、生産から販売の各段階において、地域の農・食・食文化、地域の環境・里地里山、 日本の文化・伝統に関係する活動や震災復興支援を重点項目として、本業を通じた活動を推進しています。

コミュニティと人権活動

事業活動を通じた人権尊重への取り組み

コミュニティと地域活動

「伊藤園まち・ひと・しごと創生推進基本方針」に則し、事業面での価値創造と社会面での価値創造とにつなげる取り組みを体系的に進め、CSR・CSV経営を推進しています。

伊藤園まち・ひと・しごと創生推進基本方針

政府による「まち・ひと・しごと創生」関連の施策が、第一期として2015年から2019年までの5ヵ年において実施されます。
また、インバウンド消費対策、クールジャパン対策等、喫緊の課題もあります。
当社においても、政府および自治体の施策推進との連携を図り、これに参画するため、「伊藤園まち・ひと・しごと創生推進基本方針」を作成し、事業面での価値創造と社会面での価値創造とにつなげる取り組みを体系的に進め、CSR・CSV経営を推進します。

<伊藤園まち・ひと・しごと創生推進基本方針>

制定:2015年11月

  • 伊藤園まち・ひと・しごと創生推進基本方針
     伊藤園は、政府、自治体等が推進しているまち・ひと・しごと創生関連施策に対し積極的に取り組む。
     共有価値の創造(CSV)を図ることによって、伊藤園よし、パートナーよし、地方よしの構図で地方創生に貢献し、伊藤園ビジネスモデルを強くする。
     このため今回、伊藤園まち・ひと・しごと創生推進基本方針を作成し、2015年度下期から、重点課題を定めてCSR・CSV活動の応用として活動に着手することとする。
     CSR推進委員会のもと「まち・ひと・しごと創生推進部会」を新設して社内体制を強化する。
     行政、地域社会の関係者との連携を強化し、情報収集に努めるとともに、内外に訴求するパートナーシップやプラットフォームへ参画する。
  • まち・ひと・しごと創生に関する取り組み
    1. (1)まちの創生(「地域まちづくりの伊藤園」)
       ① 特色あるまちづくり自治体への協力
       ②「お茶で日本を美しく。」プロジェクトの活用
       ③「和食とお茶で世界へ」の訴求
    2. (2) ひとの創生(「地域コミュニティづくりの伊藤園」)
       ・「お茶セミナー」等の「文化プログラム」活用による、人にやさしい社会の形成への協力
    3. (3) しごとの創生(「地域活性化貢献の伊藤園」)
       ① 茶殻製品との連携強化による「MOTTAINAI文化」の訴求
       ② 地域における地産地消活動への参画
       ③ 当社のアセットを活用した地域活性化への参画
    4. (4) まち・ひと・しごと創生総合(「まち・ひと・しごと創生の伊藤園」)
       ・ 協働先との連携強化による茶産地育成事業の拡大
    5. (5)その他
       ・ インバウンド、クールジャパン等の活動への協力・参加
  • まち・ひと・しごと創生の推進体制
     まち・ひと・しごと創生推進部会の創設
     ・CSR推進委員会の下、CSR推進委員をメンバーとするまち・ひと・しごと創生推進部会を創設。

横浜市との包括協定締結

伊藤園は、2012年11月に地域社会への貢献活動の一環として、横浜市とキャリア支援や環境保全、防災、食育など、相互の連携を強化し、 横浜市における市民サービスの向上や地域活性化を目的とした「地域活性化に関する包括連携協定」を締結しました。伊藤園と横浜市は、2012年8月に「災害時における生活必需物資の供給協力に関する協定」をすでに締結していましたが、災害時の物資供給に留まらず、幅広く横浜市の地域社会に貢献する取り組みを行うため、本協定を締結しています。

渋谷区との包括協定締結

伊藤園は、2016年11月に渋谷区との間でシブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー協定を締結しました。この協定は、地域課題の解決や子育て、高齢者対策、地域づくりなど幅広い活動について渋谷区に協力をしながら、企業活動の本業を通じて貢献していく内容です。今後も、地方創生活動の推進のため、渋谷区との連携を推進していきます。

高知県との包括協定締結

伊藤園は、2017年10月に高知県と「地方創生の推進に向けた連携と協力に関する協定」を締結しました。 この協定は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を踏まえつつ、伊藤園と高知県が相互に連携を図り、双方の保有する資源を有効活用することにより、高知県において地方創生を推進することを目的としています。 伊藤園と高知県は、2010年12月に「災害時における自動販売機の機内在庫品の無償提供に関する協定」をすでに締結していましたが、この関係をさらに強化し、県との地方創生の取り組みを体系的に進めるため、本協定を締結しました。この記念として、「伊藤園ティーテイスター社内検定」資格保有者による「日本茶文化セミナー」を高知城・高知公園で開催しました。本セミナーは政府の進める文化プログラム「beyond2020プログラム(※)」の認証を受けており、訪日外国人、在日外国人の皆様を対象として英語でも行われました。また、協定の取り組みには高知県産品を活用した飲料の開発および販売などが含まれており、生産量日本一を誇る高知県産生姜汁を100%使用した、生姜好きのための辛口ジンジャーエール「JIN JIN Ginger(ジン ジン ジンジャー)」を全国で発売いたしました。

営業拠点等での清掃活動

伊藤園グループでは、まち美化運動「アダプトプログラム」を推進しており、本社ビル、西新宿ビル、台東浅草ビル(伊藤園) 、営業拠点、神楽坂ビル(タリーズコーヒージャパン)で社員が毎月1回実施しています。
また、公益財団法人日光杉並木保護財団(栃木県教育委員会事務局内)主催で、毎年7月に開催される「日光杉並木街道クリーン作戦」に伊藤園も2011年より参加しています。

災害対応自動販売機等

伊藤園では、大規模災害が発生し、支援物資として飲料が必要となる際に、内蔵バッテリーに切り替える、あるいは手回しによる自家発電で電気をつくることにより、製品を無料で取り出せる機能を持つ、災害対応自動販売機を積極展開しています。
また、2020年に向けて決済手段の多様化を想定し、IT(情報技術)と金融を融合したフィンテックを活用した国内初の試みとして、「マルチ決済対応自動販売機」を開発しました。今後の国際社会化に向けて、お客様へのさらなる利便性向上とサービス向上を図っています。このように、関係者との協働で災害対応自動販売機(2018年4月末で全国に1.1万台を設置)や「コミュニティと人権」などの視点による社会貢献型自動販売機などで他社との差別化を図っています。

応募作品数日本一の俳句コンテスト「お~いお茶新俳句大賞」

1989年の「お~いお茶」発売以来毎年実施している、累計応募総数が約3,370万句を超える創作公募コンテストです。季語や定型などにこだわらず、自由な感性を楽しむというコンセプトと、入賞作品を「お~いお茶」シリーズのパッケージに掲載することが特色です。また学校教育でも幅広く取り入れられています。英語俳句の部も第2回から創設され、第29回は1,954,223句の応募がありました。この新俳句大賞は文部科学省などの後援を受けているほか、2017年に「beyond2020プログラム(※)」として認証を受けました。

※「beyond2020プログラム」
2020年以降を見据え、次世代に誇れるレガシーの創出に資する文化プログラムを「beyond2020プログラム」として認証。ロゴマークを付与、オールジャパンで統一感を持って展開する政府(内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局)の取り組み。

静岡相良工場と地域の関わり

茶処・静岡県牧之原市にある伊藤園静岡相良工場では、牧之原市とともに行う食育推進(市の食育推進委員会への社員参加)、工場見学会、小学校での茶の手揉み講習、地域清掃など地域に根ざした取り組みを行っています。工場見学は、2017年度で178回開催しました。また、毎年10月には工場祭を開催しており、2017年度で26回目となりました。

工場見学

社員ティーテイスターによる茶文化の普及・啓発活動

社内の「ティーテイスター(茶資格)制度」の有資格者が「お茶のプロ」として、お茶の知識・いれ方・おいしさ・健康性など、茶文化の啓発活動や社内外に向けた情報発信などを積極的に行っています。2017年度は全国各地でおいしいお茶のいれ方の説明や実演などの活動を、1,872件実施しました。具体例としては、松江城大茶会、浅草寺などでの日本文化との連動、当社製品の販売先である流通企業と連携した展開、公民館や学校などでの展開、東北の震災復興支援としての「お茶っこ会」、量販店などの店頭で行う「大茶会」などです。

日本食文化(和食)の保護・継承

伊藤園は、2015年より一般社団法人和食文化国民会議(略称:和食会議)に理事として参画し、和食およびお茶の振興に取り組んでいます。
和食は、日本の自然や歴史から生まれ、私たちが昔から受け継いできた食の文化です。和食文化国民会議では、次世代を担う子どもたちに向けて食育活動に取り組んでいます。幼少期は食の大切さを学ぶうえでも、また味覚形成のうえでも大変重要な時期です。この時期に子どもたちに向けて食育活動を推進することにより和食文化の一端に触れてもらう機会を継続的に実施しています。
「和食」の中で「お茶」も重要な役割を担い、和食文化の中で日本人の食生活に大きく関わってきました。また、お茶の健康性についてもさまざまな有効性が確認されています。
今後も伊藤園は、和食文化国民会議に参画し、「和食とお茶」の和食文化の保護継承(和食イベントへの参加など)や、食育活動の推進に努めていきます。

伊藤園レディスゴルフトーナメント

伊藤園は、女子ゴルフトーナメントを開催しており、2018年で第34回となりました。地域に密着した大会を目指し、開催地千葉県を中心に募った「伊藤園グリーンクラブ」というボランティア団体とともに運営しています。入場料収入等は全額、開催地域の社会福祉事業等に寄付するなど、チャリティ活動にも力を入れています。健康で豊かな生活を応援する伊藤園からのメッセージとして、伊藤園レディスゴルフトーナメントを開催することで、すがすがしい「感動」を届け、健全な社会の育成に少しでもお役に立てればと考えています。

伊藤園レディスゴルフトーナメント

(第34回:ボランティア数1,112名、チャリティ金額8,466,138円)

消費者団体等との意見交換

伊藤園では、消費者団体等との意見交換を2017年度1回行いました。今後も多くのステークホルダーの皆様からのご意見を経営に反映していきます。

茶の専門店の展開

伊藤園は、関東・関西圏に直営店(専門店)を有しており、日本茶や世界のお茶などを販売しています。「急須でいれる日本のお茶文化を多くの方に伝えたい」というコンセプトのもと、選りすぐりのお茶を明るく落ち着いた和空間でご提供する日本茶専門店「伊藤園」等の直営店舗を首都圏を中心に展開するとともに、インバウンド対応も踏まえ、成田空港、新千歳空港、福岡空港でも展開しています。
また、羽田・福岡空港やセブンパークアリオ柏、プライムツリー赤池店内などに和カフェ「茶寮 伊藤園」を出店しています。

茶の専門店

コミュニティと産業育成

茶産地育成事業(契約栽培・新産地事業)

お茶のおいしさを生むのは茶葉の品質です。伊藤園は、社員自らが茶産地や茶市場へ出向き、茶葉の品質を見極めたうえで行う「直接仕入れ」のほか、茶葉原料の一部については、茶畑からおいしさを育て上げる茶産地育成事業(①社員が茶産地の方々とともに茶葉の品質向上に取り組む契約栽培、②耕作放棄地などを活用し畑づくりから茶葉を育成する新産地事業)に取り組んでいます。
2015年6月には、契約栽培のパートナーである熊本県の農業生産法人株式会社濱野製茶に出資しました。

茶産地育成事業(新産地事業)の取り組みの背景

伊藤園は、日本の荒茶生産量の約4分の1を取り扱っていますが、高品質な原料茶葉の安定調達が課題でした。伊藤園は、①耕作放棄地などの活用による大規模茶園造成、②高品質茶葉の安定的生産、③安定した農業経営、④雇用創出などの生産現場の課題を検討した結果、個々の茶農家との契約栽培に加えて、2001年より新産地事業にも本格的に取り組むこととしました。

茶産地育成事業(新産地事業)の推進

伊藤園は、地域行政・組合・生産者の方々と協力し、耕作放棄地などを活用した茶産地を育成し、機械化やIT化を含めた栽培技術・ノウハウの提供、収穫茶葉の全量買い取りを行い、茶葉の品質向上、コスト削減を図っています。茶農家の方々にとっては、伊藤園との契約取引により、安定的な農業経営、肥料・農薬の適正な使用など環境保全型農業の推進につながっています。
現在、宮崎、大分、鹿児島、長崎、佐賀の九州5県7地区で「お~いお茶」の高品質原料茶葉を育てる新産地事業を展開しています。
2018年4月現在、新産地の面積は406ヘクタールで、新産地とその他契約栽培茶園を合わせた面積は、1,401ヘクタールまで広がっており、将来的に2,000ヘクタール規模への拡大を目指しています。一部地域では荒茶製造工場が設立されるなど6次産業化につながっています。今後も茶産地育成事業での生産量、茶園面積のさらなる拡大を目指し、地域の雇用創出にも貢献していきます。
このような取り組みが評価され、茶産地育成事業(新産地事業)は、2015年6月に日本経済新聞社主催「第3回日経ソーシャルイニシアチブ大賞 企業部門賞」を、2016年3月には一般財団法人食品産業センター主催の「第37回食品産業優良企業等表彰 農林水産大臣賞」を受賞しました。2016年9月発行のビジネス誌「フォーチュン」での評価などにもつながり、2017年10月には「第5回プラチナ大賞」で「大賞」および「経済産業大臣賞」を受賞しました。

茶産地育成事業(契約栽培・新産地事業)

新産地事業 大分県杵築地区「お~いお茶」原料茶葉専用茶畑

オーストラリアでの「茶産地育成事業(新産地事業)」

「世界のティーカンパニー」に向けて、良質な茶葉の安定的な確保が必要と考え、日本とは季節が逆で風土が似ているオーストラリアのビクトリア州に、1994年、「ITOEN AUSTRALIA PTY.LIMITED」を設立し、茶産地育成事業(新産地事業)を開始いたしました。日本と同様に、茶生産家と「ITOEN AUSTRALIA PTY.LIMITED」が協力して茶葉栽培の技術的な工夫を施し、社員が現地を定期的に訪問することで信頼関係を築きながら取り組んでいます。2004 年には荒茶工場を建設し、荒茶の生産を本格化させました。ここで生産された茶葉は、主に伊藤園の特定保健用食品や「グローバルブランド」製品の原料等として使用しています。
また、新たな取り組みとして、緑茶ティーバッグ生産工場の建設投資を行い、2019年秋から稼動させます。これは、オーストラリアでの緑茶や抹茶ブームに応えるもので、現地向けの緑茶ティーバッグ「AUSTRALIAN GROWN MATCHA GREEN TEA TRADITIONAL」を製造します。これにより、オーストラリアでの茶葉の栽培から加工、商品化までの一貫生産を実現させ、地産地消を訴求したオーストラリア固有の国産食品振興キャンペーンである「Australian Made, Australian Grown Campaign:AMAG」への対応が可能となり、地域経済への貢献を図ります。
今後も、将来の緑茶飲料需要の増加に対応するため、年間を通した安定的な茶葉の調達を目指します。

コミュニティと環境・文化

「お茶で日本を美しく。」「お茶で琵琶湖を美しく。」プロジェクト の活動(協力:47都道府県)

2017年11月1日~12月31日の「お~いお茶」全飲料製品売上の一部を日本各地の環境保全・整備活動に寄付する取り組みです。また、伊藤園社員が各地の環境保全・整備活動に参加しています。

琵琶湖環境保全活動「お茶で琵琶湖を美しく。」プロジェクト

滋賀県が推進している「マザーレイク21計画」に賛同し、2008年度より実施。琵琶湖環境保全のために、2017年1月23日から3月31日まで関西地域限定で、「お茶で琵琶湖を美しく。」キャンペーン(協力:滋賀県)を実施し、期間中の関西地域「お~いお茶」全飲料商品の売上の一部を寄付する取り組みです。また、琵琶湖の水質保全に役立つヨシ刈り活動に地域の方々と一緒に社員が毎年継続して取り組んでいます。

※2018年度より「お茶で琵琶湖を美しく。」プロジェクトは、「お茶で関西を美しく。」プロジェクトとして展開しています。

コミュニティ震災復興支援

震災被災地の支援継続、被災地自治体との関係強化 <「お茶っこ会」>

東北地方では、近所の親しい方々が「ちょっとお茶でも」という時、「お茶っこしようか」と集い、お茶を飲みながらよもやま話に花を咲かせます。伊藤園では、被災地の皆様が絆やつながりを持ち続けるコミュニティの復興の一助となるよう、被災地での「お茶っこ会」(おいしいお茶のいれ方セミナー)を継続的に開催しています。【2017年度は21回開催(東北17回、熊本県4回)】

今後も被災地のコミュニティ支援に継続的に取り組んでいきます。

「お茶っこ会」開催実績 (2011年11月~2018年4月) 合計220回