伊藤園レディス最終成績
順位 |
A.P. |
名前 |
合計 |
1R |
2R |
3R |
賞金額 |
優勝 |
-12 |
不動 裕理 |
204 |
65 |
71 |
68 |
\10,800,000 |
2 |
-11 |
福嶋 晃子 |
205 |
68 |
65 |
72 |
\5,280,000 |
3 |
-10 |
藤井かすみ |
206 |
65 |
70 |
71 |
\4,200,000 |
4 |
-9 |
高 又 順 |
207 |
67 |
69 |
71 |
\3,600,000 |
5T |
-7 |
城戸 富貴 |
209 |
73 |
68 |
68 |
\2,700,000 |
|
|
米山みどり |
209 |
70 |
73 |
66 |
\2,700,000 |
戸張捷ゼネラルプロデューサーのラウンド解説
1st Round
女子のツアーも11月の半ばになると、賞金女王争いが面白くなってくる。
今年の伊藤園レディスは、3年連続賞金女王を狙う不動裕理と510万円の差で追走する藤井かすみのFF対決が注目を浴びていた。何しろこの試合を含めて後3試合、どちらが賞金女王になってもおかしくない。
案の定、初日終わってその二人が7アンダーの65でトップにたった。それも終盤で惜しいバーディパットを外しての結果だ。ショットの内容を見ても調子のピークを最終戦に向けて上げてきている。
特に藤井かすみは、ドライバーショットの距離も260ヤードを越すシーンもあり、全てのパー5でバーディのチャンスがある。アイアンの切れも良い。特にスピードのあるグレートアイランド倶楽部のグリーンに合ったパッティングができているようだ。
不動裕理もショットの安定度は抜群である。このままで行けば初日から最終日まで藤井かすみと一緒の組でプレーすることになるかもしれない。それぞれのショットに対する決断力も見事なものである。他の選手に比べるとショットを打つまでの時間が短い。これはどのような状況に対しても準備が出来ている証拠だろう。
また、このコースをまるで自分のコースにした感のあるローラ デービースも、なかなかバーディパットを決めることが出来ずイライラする場面があったがそれでも3アンダー。依然怖い存在であることは間違いない。5回目の優勝もひょっとすると・・・。
塩谷育代は伊藤園所属というプレッシャーのかかる大会ではあるが・・・イーブンパーのスタートで巻き返しを狙っている。
福嶋晃子も4アンダー、また好調の高又順も上位にいて今年の伊藤園レディスは目が離せない。(2002.11.15)
2nd Round
久々にエキサイティングな最終日になりそうだ。3年連続賞金女王を狙う不動裕理、初めての賞金女王を狙う藤井かすみ。2年ぶり16勝目の優勝を狙う現在賞金ランキング49位とシード権確保ギリギリのラインにいる安井純子。今年待望の公式戦日本女子オープンに優勝、5年シードを獲得している韓国の高又順。5ストローク差だが彼女の爆発力は十分逆転を狙うことが出来得るローラ デービース。その他にも平瀬真由美、今期力を付けた小林ひかる。1年間のアメリカツアーチャレンジで力を付けて帰ってきた元日本女子アマチャンピオン中島真弓。
今年の伊藤園レディスは今年の日本女子ツアーの面白さが全て詰まった最終日になりそうだ。トップの福嶋晃子から10ストローク差の中に46人の選手がひしめくという内容の濃い大会になった。
各選手が口を揃えてコースコンディションを褒めている。おそらく今年のすべてのトーナメントの中で最もスピードがありコンディションの良いコースではないだろうか。良いコースコンディションは良い戦いをコース上に展開する。
また地元長南町を中心としたボランティアの人達の協力も大会をより実りあるものにしてくれている。今年は延べで400人弱の方達が参加。来年以降はもっと多くのボランティアに参加していただき本当の意味での「My Tournament」に近づけて行きたいものだ。
今日テレビ中継の中で昨年のシーンが流れ、今年の7月22日に亡くなられた本庄会長の笑顔があった。このトーナメントをスタートさせ、グレートアイランド倶楽部を造り、ゴルフをこよなく愛した姿を今年は拝見することができない。とても寂しい。でもきっとこの倶楽部をまるで自分の子供の様に愛した方だったから、コース上のどこかで見守っていてくださるに違いない。
さぁ明日は最終日。誰が優勝するにしても表彰式でトロフィーを手にするのはただ1人。
18代目のクイーンになるのは誰だろう・・・。(2002.11.16)
Final Round
不動 裕理の強さが際立った最終日だった。
3ストローク差でスタート、1番のバーディでリズムをつかんで前半で逆転、10番のボギーはあったものの、ほとんどのホールをノーミスで通過、見事な優勝だった。特に設計にたずさわった人間として、14番以降の彼女のコースマネージメントはほぼ完璧。参った、という感じだ。
距離が334ヤードと短かい14番は、フェアウェイ左サイドクロスバンカーの手前にきっちり刻んでパーを狙うのにはこの角度しかないというポジションからナイスオン。バーディは逃したものの、“ウーン”と私を唸らせた。
15番パー5のピンの位置もフェアウェイ左から攻めなければチャンスがない。これ又、ラフに入れたものの絶対ケガをしない角度からの3オンでパー。16番のティショットもきっちりセンターへ…。プレー後本人と話をして「あれはオーバーだけはしないように打った?」と聞いたら「どうして分かるんですか」という返事。大したものもである。
奥へ外したらボギーになってしまう。そのことをちゃんと計算している。
17番のパー3も左奥、池の淵のピンにドローボールで攻め、平均ストローク3.43のホールでバーディ! これで決まりだ。
18番のティショットも2段になったフェアウェイの右サイド高い方へ…。
ここからしか左奥のピンは狙えない。そしてゆうゆうと2パット。
今期4勝目、通算15勝。
賞金女王の座は当分揺るがないだろう。
3年前初優勝した大会で15勝目を飾るのも実力だろう。(2002.11.17)