トップメッセージ

経営とCSR/CSVの統合を図り、人づくりを重視し、世界のティーカンパニーを目指します。

CSR/CSV経営へのSDGsの組み込み
世界の共通言語を活用

 伊藤園グループは、2011年度にいち早く国際規格であるISO26000※1を活用して、法令順守やコーポレート・ガバナンスを基本にしつつ、7つの中核主題※2で課題と活動の整理を行うCSR体系を整えてきました。
 これに加え、環境、消費者、コミュニティ課題などの経営上の重点課題(マテリアリティ)については、当社の強みを活かし社会課題解決との同時実現を目指す共有価値の創造(CSV※3)を実践し、これらをあわせて、CSR/CSV経営として推進してきました。
 このような中で、「持続可能な開発目標(SDGs)」(17の目標と169のターゲット)が昨年国連で採択され、「世界のティーカンパニー」を目指すうえで、これは持続可能性(サステナビリティ)の共通言語になり得るものとして認識します。当社グループに関係する「持続可能な消費と生産」「持続可能な農業」「持続可能なまちづくり」「環境課題」「健康」「教育」などの目標を十分に読みこなしていきます。
 今後はISO26000によるCSRとCSVの併用の体系に、SDGsを参照していきます。SDGsは、2030年という目標年次で目標などを示したものです。このためCSR/CSVの社会課題の整理にはSDGsも参照し、当社グループに関連する社会課題の理解をさらに深めていきます。
 例えば、茶産地育成事業では、地域の雇用を生み出し活性化につながり、地域の生産者の経営が安定する一方で、当社も高品質な茶葉を安定的に調達できます。この活動はISO26000でいうコミュニティ課題における当社の代表的なCSV活動です。SDGsとの関連では「持続可能な消費と生産」「持続可能な農業」や「持続可能な地域づくり」の目標にも寄与するものと理解しています。
 これらの活動では、社員も皆様とともに持続可能性について学ぶ工夫を加え、人材育成にも力を入れています(ESD※4: SDGsでも「教育」の目標に位置付けられました)。
 また、国内では現下の重要な社会課題である地方創生や国際的スポーツイヤーズにおけるレガシー創出での文化プログラムの推進などで本業を通じて貢献してまいります。
 関係者の皆様とのパートナーシップから生まれた活動が、社外からの評価につながることは当社の励みとなります。例えば競争戦略面でご評価いただいた2013年の「ポーター賞」※5受賞のほか、2015年度には、茶産地育成事業については「食品産業優良企業等表彰 農林水産大臣賞」、リサイクルができるアルミ箔を使用しない、常温流通可能な新・環境配慮型紙パック飲料容器については「地球環境大賞 環境大臣賞」、「お茶で日本を美しく。」などのCSR活動については、「日本水大賞 経済産業大臣賞」などの受賞につながり、当社の持続可能な社会づくりに対する貢献への評価が高まっています。
 今後とも、関係者間のパートナーシップ(SDGsの目標の一つ)を基本として、CSR/CSV経営により共有価値の創造を図ってまいります。

株式会社伊藤園 代表取締役社長 本庄大介

※1 ISO26000:2010年11月に国際標準化機構(ISO:International Organization for Standardization)によって発行された「社会的責任の手引」
※2 7つの中核主題:組織統治、人権、 労働慣行、環境、 公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画及びコミュニティ の発展の7つ
※3 CSV(Creating Shared Value):共有価値の創造
※4 ESD(Education for Sustainable Development):持続可能な開発のための教育
※5 ポーター賞:一橋大学大学院国際企業戦略研究科による表彰