「茶殻リサイクルシステム」エコマークアワード2014 銀賞を受賞

伊藤園の「茶殻リサイクルシステム~茶殻を身近な畳にリサイクル~」

株式会社伊藤園(社長:本庄大介  本社:東京都渋谷区)は、「茶殻リサイクルシステム ~茶殻を身近な畳にリサイクル~」で、「エコマークアワード2014 銀賞」(主催:公益財団法人 日本環境協会)を受賞しました。

エコマークアワード2014ロゴマーク

「エコマークアワード2014」は、環境配慮型商品(エコマーク商品等)の製造、販売あるいは普及啓発等により、エコマーク事業の目的である「消費者の環境を意識した商品選択、企業の環境改善努力による、持続可能な社会の形成」に大きく寄与する取り組みをした企業・団体等を表彰するものです。
当社は、約10年前から取り組んでいる「茶殻リサイクルシステム~茶殻を身近な畳にリサイクル~」が評価され、「銀賞」を受賞しました。なお、表彰式は3月5日(木)11時より、東京ウィメンズプラザ ホール(東京都渋谷区神宮前)にて実施される予定です。

なお、表彰式のほか、エコマークアワード受賞事例を通して、多様な立場、観点からエコマークについての普及方策、意見交換や議論する「エコマークフォーラム」も開催されます。当社も受賞企業として事例紹介、パネルディスカッションに参加いたします。

当社独自の「茶殻リサイクルシステム」:
当社は、お茶に含まれる有用成分(カテキンなど)に着目し、かつ茶系飲料の将来的な需要増を見込んで、2000年から「お~いお茶」の製造工程で排出される茶殻を「お客様の身近な工業製品(建材、紙、樹脂など)」にリサイクルする取り組みに着手しました。
しかし、茶殻は多量に水を含み腐敗しやすいなどの欠点があります。このような腐敗しやすい茶殻を工業製品に有効利用するためには、排出直後の茶殻を乾燥する方法が考えられます。しかし、茶殻の乾燥には石油資源が必要となり、かつ、石油資源の使用に伴って二酸化炭素が発生するため、環境に悪影響を及ぼし、持続不可能なビジネスとなる場合があります。
当社は、上記課題を克服し、茶殻の事前乾燥を必要としない茶配合製品(建材・樹脂製品・紙製品など)の開発に成功しました。これら茶配合製品は、異業種他社(専門会社)の協力を得てさまざまな分野に展開しています。

「茶殻リサイクルシステム」の開発歴史:
2000年に茶殻リサイクル研究に着手した後、2001年に「茶配合ボード(インシュレーションボード)」を開発、2003年に畳の専門商社である株式会社北一商店(社長:山形鉄志 本社:東京都世田谷区)と共同で茶配合ボードを使用した畳「さらり畳」を開発しました。
その後、約10年間で建材(せっこうボード、意匠建材、タイルなど)、樹脂製品(ベンチ、フィルム、ボールペン、インソール、折りたたみ椅子、日用品、空き容器回収BOX、プランター、パレットなど)、紙製品(ダンボール、名刺、封筒、紙ナプキン、キッチンペーパー、紙器、団扇・扇子、折り紙、あぶらとり紙など)、マッチ、和ろうそくなどの茶殻リサイクル製品を開発し、市場展開しています。

なお、当社の茶殻リサイクル製品の第一号製品「茶配合ボード」は、2002年に当社初のエコマーク認証を受けております。また、「さらり畳」は販売開始から約10年で一般住宅や温泉旅館、飲食店など様々な場所に普及しています。

当社は、今後も社会において「茶殻=廃棄物」ではなく、身近な有用資源(茶殻=有価物)であるという考え方を定着させ、「茶殻=有用資源」として茶殻リサイクルを持続可能なビジネスとして展開していきます。