株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)は、2018年2月26日(月)に、皇居外苑にある楠公レストハウスで開催された「和食文化国民会議 第4回普及・啓発部会」に参加しました。
今回和食文化の継承活動の一環として「和食と緑茶の組み合わせの相性」についてスポットを当て、当社の中央研究所副所長 衣笠仁が出席し、「和食のうま味を引き立てる日本茶」の演題で講演しました。
講演終了後には「うまみの秘密」について、伏木亨氏(和食文化国民会議会長・龍谷大学教授)、後藤加寿子氏(和食文化国民会議普及・啓発部会長・料理研究家)、衣笠仁(当社 中央研究所副所長)の3名でトークセッションを行いました。
(※)和食文化国民会議とは、和食文化の保護・継承活動を展開し和食文化を次世代へ継承するため、その価値を国民全体で共有する活動を行う団体です。尚、当社は茶文化を通じて日本の素晴らしい伝統的な文化である「和食」の保護・継承を目的に、和食文化国民会議に参画し、積極的に普及・啓発活動を行っています。
≪講演・トークセッション内容≫
1.料理とお茶の関わり
日本食の歴史について紹介し、千利休の精神から生まれた懐石料理はお茶との繋がりが強く、当時よりお茶が主役でした。また江戸時代になると料理屋が誕生し、この頃から料理が主役になり始めました。そして近年になると、コンビニエンスストアが普及し、何時でも何処でも様々な食べ物や飲料が購入できる時代になりました。
2.お茶と食事の関係についての科学的検証
今やお弁当と茶飲料は切っても切れないものになっています。しかし、食事とお茶の関係は経験則に基づいて語られるだけで一般的に科学的な根拠は乏しいため、当社ではお茶と食事の関係について解明を進めています。
【過去の研究成果】
① 緑茶とカツオだしのモデル試料を作り、うまみの相乗効果を立証
② 緑茶が和食料理に対して呈味増強効果作用があることを立証
③ 飲料と一緒に和食を食べてもらい、その食行動を解析し緑茶が食中に飲まれる最適な飲料であることを実証
引き続き、様々な和食料理と緑茶との相性を科学的に明確にして体系化することで、国内外に向けた緑茶と和食の訴求、および緑茶の飲用提案を進めてまいります。