抹茶による認知機能改善の脳内メカニズム検証研究を開始

~ 抹茶製品における“機能性表示食品”としての届け出を目指します ~

株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)は、国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター 健康・病態科学研究チーム(チームリーダー:渡辺恭良氏、所在地:兵庫県神戸市)と共同で、2019年8月22日(木)より、抹茶摂取による脳認知機能改善の脳内メカニズムを検証することを目指した研究を開始します。

厚生労働省の発表によると、2025年には65歳以上の認知症高齢者の数が約700万人(国民の5人に1人)に増加すると予測されており、「認知症予防」が社会的課題となっております。このような社会情勢の中、当社では認知機能改善効果の研究に取り組んでおり、2017年9月から12月に実施したヒトを対象とした臨床試験では、抹茶の継続的な摂取によって認知機能の一部(注意機能や実行機能:物事を迅速に判断して実行する能力)が改善することを確認しました。

この研究結果を受け、当社は抹茶が認知機能へ与える効果を脳科学の観点からより深く理解することで、製品価値の向上につなげ、かつ社会課題解決に貢献すべく、抹茶の認知機能改善の脳内メカニズムを明らかにするための研究に取り組むこととしたものです。

本研究を通じてメカニズムを解明することによって、当社の抹茶製品を“機能性表示食品”として届け出を行い、お客様により価値を感じていただける製品として提供することを目指します。

「世界のティーカンパニー」を目指す当社は、伝統的な日本茶製品を通じて、そのおいしさ、価値、魅力を提供し続け、世界中のお客様の笑顔と健康的な暮らしの実現をサポートしてまいります。

 

<抹茶の脳機能改善メカニズム解明研究 概要>​

研究機関 株式会社伊藤園と国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター 健康病態科学研究チームの共同研究
研究期間 2019年8月22日(木)~ 2020年3月
試験手法 機能的磁気共鳴機能画像法撮影装置(fMRI)を用いたプラセボ対照二群間比較試験
被験者人数 60名(一群あたり30名)
被験者特性 40歳以上60歳未満の健康な男女
試験食品と
摂取期間
1日9粒のプラセボカプセルまたは抹茶カプセルを12週間 摂取
成果見込み 抹茶の継続的な摂取が認知機能を維持・向上させる作用機序を脳機能と脳構造の観点から解明すると共に、抹茶関連製品の機能性表示食品として届出を目指す。

(※)プラセボカプセル(偽薬)と抹茶カプセルを飲用した場合の効果を比較し効果を正確に評価する試験