株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)は、12月7日(月)~12日(土)までの6日間、プラスチック資源循環による持続的なリサイクルシステム構築を目指した取り組みのひとつとして、Shibuya CAST.「ガーデンスペース」に、「ペットボトルつぶせるリサイクルBOX」(以下 「つぶせるBOX」)を設置します。
海洋プラスチックごみ問題の要因のひとつとしてペットボトル容器(以下 PET容器)が着目される中、当社を含めた飲料業界では持続可能な社会実現のために、リサイクル素材を使用したPET容器を推奨する中で、当社も2030年までにすべてのPET容器を生物由来素材を含むリサイクル素材を使用したPET容器に切り替えることを目標に掲げています。
当社も含めた飲料業界各社や業界団体では、半永久的なリサイクルが可能な水平リサイクル(以下 ボトル toボトル)やそのために必要なPET容器の“適切な分別”回収への理解を深めていただくことに積極的に取り組んでいます。
一方でボトル to ボトルの実現には、依然として多くの課題が残されています。中でも4割強の方が「自動販売機横のリサイクルボックスについて、飲料容器専用であることを知らなかった」と回答(※1)したり、ボックス内の回収物の平均約3割が飲料容器以外の異物(※2)であったりという調査データが示すように、依然として“適切な分別”やその必要性が浸透しているとは言い難い状況です。また街中などでは、ボックス内に飲料容器以外の異物が混入することにより、本来回収できるはずのPET容器が入らず、空容器が散乱しているような状況も見受けられます。
そこで当社は、PETリサイクルに必要な最初の行動として位置づけられる“適切な分別”について、その必要性や意義を理解してもらうことに主眼を置いた「つぶせるBOX」をテスト設置します。
この「つぶせるBOX」は全体がスケルトン構造となっているため、投入されたPET容器の空気が吸いとられて小さく潰される状態までの一連の様子を見て、“適切な分別”を体感していただけます。また飲み干したPET容器のキャップを使って回答するアンケートを通じて、分別やボトル toボトルについての意識を調査しつつキャップの分別にもつながるなど、エンターテイメント性を高める工夫により、「お客様が自然と飲み残しのないPET容器だけを投入することになる仕掛け」をコンセプトとした作りを意識しています。
またボックスの横に自動販売機を設置し、ボトル to ボトルの容器を使用した「お~いお茶」を販売することで、“適切な分別”によって生まれ変わったPET容器製品を購入、実感していただけます。
今後当社では、テスト設置で得た知見を活かしながら、お客様とともにBOXの改良につなげてまいります。社会全体に「NOポイ捨て!」「PET容器の分別は当たり前!」という意識や行動が根付いていくことを目指し、PET容器の100%回収と100%ボトルto ボトル容器の実現に不可欠である“適切な分別”の認知向上、課題解決に積極的に取り組んでまいります。
(※1)一般社団法人全国清涼飲料連合会「リサイクルボックスに関する消費者意識調査2020」より
(※2)同「2018年11月 業界協働回収モデル事業の検証」より
<「ペットボトルつぶせるリサイクルBOX」の設置>
1.設置期間 2020年12月7日(月)~12日(土)
2.設置場所 Shibuya CAST.(渋谷キャスト)GF「ガーデンスペース」(東京都渋谷区渋谷1-23-21)
3.BOX概要
(サイズ)
・縦 65.4㎝×横 44.4㎝×高さ 111.4㎝
(特 長)
・PET容器投入から容器がつぶされる様子、回収までが見えるスケルトン構造
・アンケートにキャップで回答してもらうことで、PET容器キャップの分別と同時にボトル toボトルに関する意識を調査
4.製作経緯
今年5月末に、人の行動を変える「仕掛け」を対象にした学問「仕掛学」を研究されている大阪大学 松村 真宏(なおひろ)教授および一般社団法人530(代表 中村 元気 様)と共同で、当社主催のアイディアソンイベント「茶ッカソン in 530week」をオンライン開催。東西から集まってくださった参加者と「つい捨てたくなるリサイクルボックス」についてのアイディアを出し合いました。
茶ッカソンで出されたアイディアをベースに、リサイクルボックスの具現化にむけてスタートを切り、株式会社久宝金属製作所(代表取締役社長 古川 多夢(たむ) 様)ほか多くの方々のご協力のもと「ペットボトルつぶせるリサイクルBOX」が完成しました。
《参考》 12月12日(土)には同所で 一般社団法人530主催の環境意識啓発イベント「530 week winter 2020」 が開催されます |