株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)は、「伊藤園グループ環境方針」にもとづき、新たに「水資源に関する中長期環境目標」を策定しました。
近年は、地球温暖化に伴う気候変動の影響と考えられる大雨洪水や土砂災害、また、気温上昇による渇水など、各地で水の安定供給を脅かしかねない事態の発生が懸念されています。「水」はそのものが飲料製品の原料であることに加え、原料となる茶葉などの農作物の生育や製品の製造工程でも不可欠なものであり、伊藤園グループの事業活動にも不可欠な資源です。
今回、伊藤園グループは「水資源に関する中長期環境目標」を策定し、製品製造委託先様をはじめ、お取引先の皆様と協働で、水資源の環境負荷低減に向けた取り組みをより一層推進して参ります。
■水資源に関する中長期環境目標
1.水使用量の削減
生産活動における水使用量を削減します。
2030年度 水使用量原単位を16%削減(基準年2018年度)
2.水源地保全活動の推進
自社飲料製造工場および当社の飲料製造委託先工場の水源となる流域を中心に、委託先および地域と協働して水源地保全活動を推進します。
水資源の大切さに関する啓発を推進します。
3.水リスクの把握と軽減
自社の事業拠点、さらには原料調達先を含むサプライチェーン上の関係先が、水ストレス(※2)の高い流域や水災害が起きやすい流域に立地していないか定期的に確認し、そのリスクに対し対策を講じていきます。
■水使用量の削減に向けた施策の一例
無菌充填方式「NSシステム(※3)」で製造する製品の拡充
当社独自の充填方式である「NSシステム」では、常温充填のため冷却水が不要になるほか、容器内やキャップの殺菌に薬剤を使用せず温水だけで殺菌できるため、薬剤を洗い流す洗浄水とその排水処理が不要となり、製造工程における水使用量も削減できます。今後は、この「NSシステム」で製造する製品を拡充します。
https://www.itoen.co.jp/news/article/12720/
(※1)生産1klあたりの水使用量
(※2)水需給の逼迫度・人口1人あたりの利用可能水資源量
(※3)“NS”は “Non-Sterilant”(ノン・ステリラント=殺菌剤を使用しない)の略