株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区 以下、伊藤園)は、株式会社ジュビロ(社長:浜浦幸光 本社:静岡県磐田市 以下、ジュビロ磐田)とSDGsパートナー契約を締結し、ジュビロ磐田が進める「ジュビロショップ磐田(ヤマハスタジアムに併設 住所:静岡県磐田市)」にて、茶殻をアップサイクルした手提げ袋「茶殻配合ショッパー(ジュビロ磐田Jリーグ昇格30周年記念仕様品)」を5月6日(土)より展開します。
本製品は、伊藤園独自の茶殻リサイクルシステムを活用してジェイフィルム株式会社(代表取締役社長:髙岡祐介 本社:東京都千代田区 以下、ジェイフィルム)と共同開発した茶殻樹脂を配合した手提げ袋です。今回、茶殻を樹脂に練り込んだ抗菌・消臭効果(※1)ならびにお茶の香り(※2)がする手提げ袋(大・小の2タイプ)を限定25,000枚展開します。また本製品には、地域と密接に交流しているジュビロ磐田の「地元・静岡県で生まれた原料を使用したい」という想いから、「お~いお茶」を製造している静岡県内の飲料工場で産出した茶殻を原料とし、袋の原反(フィルム)の製造は、ジェイフィルムの協力を得てジェイフィルム静岡工場(静岡県牧之原市)で行っています。
今回展開する25,000枚の「茶殻配合ショッパー」には、「お~いお茶」600mlペットボトル約600本分の茶殻が配合されています。また、茶殻にはお茶の樹木(植物)が吸収した二酸化炭素が蓄えられているため、茶殻をアップサイクルした本製品は、合計で大気中にある約125kg-CO2の二酸化炭素を削減している計算となります(※3)。なお、約125kg-CO2はサッカーボールに換算(※4)すると約570個分になります。
今後も当社は、お茶の持つ可能性を追求し、「お茶をお客様の身近な製品へ活用する」というコンセプトのもと「茶殻リサイクルシステム」をはじめとした環境にやさしい製品の研究開発を通じて、持続可能な社会の実現に向けて取組んでまいります。
〇設置経緯
ジュビロ磐田は、2010年よりヤマハスタジアム開催のホームゲーム時に空き缶・ペットボトルを回収して苗を購入し、浜松市天竜区の山に広葉樹を植樹する活動を続けており、加えて磐田市民と行政(市役所)が協働で進める清掃美化プログラム「まち美化パートナー制度」に、Jクラブとしては全国で初めて調印するなど、環境への取り組みに積極的に参加しています。
今回、伊藤園の「茶殻リサイクルシステム」のコンセプトである「お茶をお客様の身近な製品へ活用する」という想いにジュビロ磐田が共感し、茶殻を樹脂に練り込んだ抗菌消臭効果ならびにお茶の香りがする手提げ袋を「ジュビロショップ磐田」で展開するに至りました。
〇「茶殻配合ショッパー(ジュビロ磐田Jリーグ昇格30周年記念仕様品)」
茶殻をアップサイクルした手提げ袋は、ジュビロ磐田が2023年でJリーグ昇格30周年を迎えることから、「Jリーグ昇格30周年記念ロゴ」を入れたデザインを採用しており、「ジュビロショップ磐田」でグッズを購入していただいた際の商品を入れる手提げ袋(大・小の2タイプ)として限定 25,000枚で展開します。
〇「茶殻リサイクルシステム」
伊藤園では、「お~いお茶」をはじめとする日本茶飲料の販売拡大に伴い、製造過程で排出される茶殻の量も年々増加しています(2021年度の排出量は約57,400トン)。そうした中、2000年から茶殻などの飲料残渣を工業製品などに有効利用する研究開発を推進しており、畳や建材、樹脂製品、「お~いお茶」のペットボトル用段ボールなど、約100種類の茶殻リサイクル製品を開発しています。
ご参考:茶殻リサイクルシステムHP https://www.itoen.co.jp/ochagara_recycle/
(※1)抗菌試験:JIS Z 2801:2010 5 供試菌:MRSA(Methicillin resistant Staphylococcus aureus IID 1677)にて、茶殻無配合ポリエチレンフィルム、茶殻配合ショッパーを試験したところ、茶殻配合ショッパーにて抗菌活性値が3.6であった。
消臭試験:茶殻配合ショッパーに使用される茶殻配合シート(30cm×45cm)とアンモニアガスを一緒にバッグに封入し、24時間後のアンモニア濃度を測定、減少率を算出し、減少率が約60%であった。
(※2)経年によりお茶の香りが薄れることがございます
(※3)ヤナコHCNコーダー MT-700HCN型(ヤナコ分析工業㈱製)により炭素量を測定。ご参考「茶殻リサイクルシステムの環境面でのメリット」
(※4)直径22cmの5号サッカーボール(体積 約0.0056m3)を用いて、理想気体(標準状態)で計算