食生活と健康への貢献
食生活と健康への貢献
人生100年時代を見据えた研究開発・各世代の健康に資する製品・サービスを通じて、お客様の健康的で豊かな生活に貢献します。
関連する方針
取組みテーマと主な指標(KPI)
責任あるマーケティング
伊藤園グループは、「伊藤園グループ責任あるマーケティングに関する方針」に基づき、マーケティングコミュニケーションと製品表示における法令遵守の徹底に努めています。
審査・管理体制
伊藤園では、製品および広告・販促物等の表示について、法務部等の専門部署が審査・確認を実施しています。優良誤認などの表⽰上の問題点を事前に洗い出して修正・対応するなど、法令および業界の自主基準を遵守し、適正でわかりやすく、誤解を招かない表示・表現に努めています。
教育体制
伊藤園では、表示に関する法令等について、e-learningや部署ごとの勉強会などを通じて定期的に社員教育を行っています。新たな法規制については、各ブランドグループを統括するブランドマネジャーが開発会議等で研修を受け、グループ単位のフィードバック教育を実施することで、関連業務に携わる従業員への浸透と知識向上を図っています。
人生100年時代に向けた
研究開発
伊藤園中央研究所は、1986年の設立以来、「健康」「おいしさ」「環境」をテーマに、お茶をはじめ食品素材の健康性評価・メカニズム解明などの基礎研究、食品摂取による有効性を裏付ける応用研究に取組んでいます。
人生100年時代を見据え、各世代の健康課題の解決と健康寿命の延伸に向けて、産学連携による研究開発、健康性とおいしさ、環境にも配慮した製品・サービスの提供に取組んでいます。
- 健康
緑茶に含まれるガレート型カテキンの働きについて- 悪玉コレステロールの低下、脂肪吸収作用
(東北大学との共同研究など) - 健常中高年に対する作業記憶(ワーキングメモリー)改善作用
- 抗インフルエンザウイルス、試験管内での新型コロナウイルスの不活化、
お茶でうがいや含み飲みで口から始める公衆衛生など
(静岡県立大学、京都府立医科大学との共同研究など)
- 悪玉コレステロールの低下、脂肪吸収作用
- おいしさ
- 「お茶」と「出汁」、うまみの相乗効果の科学的検証 ~和食の味を引き立てるお茶のうまみ成分~
- 環境
- 茶殻リサイクルシステムを活用した、茶殻のアップサイクル製品の開発 など
生活者の健康ニーズと
多様化するライフスタイル
への貢献
健康価値や栄養に関する研究と
製品開発
健康に資する高付加価値製品の提案
食生活におけるビタミンやミネラルなどの摂取不足や、脂肪・砂糖・塩分の過剰摂取による栄養面の課題が懸念されています。これらの健康課題に対し、お茶を含めた食品素材の健康性を研究し、エビデンスに基づく特定保健用食品・機能性表示食品、砂糖・食塩・必要のない食品添加物の使用を削減した製品の開発に取組み、お客様の健康的な食習慣や栄養改善に貢献しています。
海外における健康課題への取組み
近年、肥満や高血圧などの生活習慣病の増加が世界的な課題として深刻化し、各国で砂糖税の導入をはじめ、加工食品の砂糖使用量を減らす取組みが進められています。
このような健康意識の高まりを受け、伊藤園グループは有糖飲料が主流の海外においても、無糖の「お~いお茶」ブランドを展開し、身近な食品を通じた健康課題へのアプローチを提案しています。
特に、政府が積極的に肥満対策を講じる東南アジアのタイやシンガポールでは、健康に資する製品であると国が認める「HEALTHIER CHOICE」の認証マークをパッケージに表示し、「Sugar free」であることをお客様に対して分かりやすく訴求しています。
また、インドネシアやタイにおいて、店頭試飲のほか、ジムやスポーツイベントなどでサンプリングを行うなど、積極的な販売促進に取組んでいます。
パッケージやホームページでの
製品情報の提供
伊藤園は、販売している飲料製品のパッケージに、原材料や栄養成分表示を行っています。また、緑茶・むぎ茶・野菜の各飲料や茶葉製品について、使用している原料の産地を、製品パッケージやホームページでご確認いただける仕組みづくりや、食品表示基準改正等への対応も行い、安全で安心な製品をご購入いただけるよう取組んでいます。
さまざまなお客様への配慮
容器包装の改善
「お~いお茶」などの主力製品のパッケージラベルは、ミシン目の「穴の大きさ」と「間隔」を調整したはがしやすい「簡易開封ラベル」を採用しています。
また、手の力が弱い方でも開けやすいPETボトルキャップや缶のプルトップを採用しています。
ユニバーサル自動販売機
ユニバーサルガイドラインに準拠し、高齢者や子どもが購入しやすい低い位置への製品購入ボタンの設置や、障がいのある方がお金を入れやすい構造を採用した自動販売機です。病院や公共施設などを中心に設置しています。
多様なニーズに応える
容器サイズの展開
伊藤園では、ご家族でご利用いただける大型容器から、過剰摂取を気にするお客様などのニーズに対応した、手軽な飲みきりサイズの小型容器まで、お客様が求めやすいように幅広くラインアップを取り揃えています。
海外における日本茶の発信
健康志向の高まり、日本食や抹茶が広がる中で、海外においても緑茶の健康性やおいしさが認知され始めています。世界中のお客様の健康に貢献する「世界のティーカンパニー」として、各国の健康ニーズに合わせた、日本茶の健康価値の発信により、無糖茶市場の拡大を図ります。
製品の安全・安心品質の
追求と環境負荷低減
食品を取り扱う伊藤園グループにとって品質と安全性は、お客様に対する責任(顧客責任)の最重要事項として認識しています。製品の設計、原料、包装材から製造、流通に至るまで、厳しい品質管理体制を確立し、製品の安全性確保に努めています。
一貫した品質管理体制
伊藤園グループは、「伊藤園グループ人権方針」「伊藤園グループサプライヤー基本方針」「伊藤園グループ調達方針」「伊藤園グループ品質方針」を策定し、これらの方針に基づき、製造委託先を含め関係者と協働で、社会・環境の両面に配慮した供給体制の確立に努めています。品質管理面では、国内のドリンク・リーフ製造工場において、品質管理・品質保証規格ISO9001や食品安全規格FSSC22000などの国際認証を取得し、関連規則やガイドラインなどに沿った品質管理体制を構築・運用しています。
原料段階における残留農薬検査は伊藤園品質管理部門で行い、製品段階における、香味や機器分析、微生物などの検査は、伊藤園品質管理部門と製造委託工場の双方が行っています。
製品は伊藤園の品質管理基準(飲料製造および茶葉製造ガイドライン)を満たした工場で製造し、日々情報を共有するとともに、工場担当者との品質会議(委託先など関係者との合同による会議)を行うことにより、安全・安心な製品づくりを徹底しています。また、すべての飲料製品について放射線量測定器での検査やモニタリングを行うことで、放射性物質の検査体制を確立しています。
物流面でも、各委託先業者に対し伊藤園が定める輸送・保管などに関する項目について定期的に評価監査や会議を行うことで情報を共有、安全・安心を徹底し、委託先企業と協働でサプライチェーンマネジメントを構築しています。
製品の安全性の確保
伊藤園では、国産緑茶原料のトレーサビリティシステムにおいて、茶生産農家の栽培管理記録、特に農薬に関する部分を重点的にチェックしています。また、原料サプライヤーおよび製造委託先に対する監査(品質監査、トレース監査)や、ISO9001、FSSC22000の適正運用を実施するなど、製品の安全性確保に努めています。
野菜飲料の海外産原料の品質管理
伊藤園では、世界各地の原料調達先から受理する「品質保証書」による確認と、生産地を訪問し、栽培方法、加工工程、品質管理などの確認を行い、法令に適合した安全な原料を使用しています。いずれも仕入れ担当者や品質管理担当者が現地に赴き、使用農薬の実態や品質管理体制のチェックをしています。
製品ライフサイクルを通じた環境負荷の低減
伊藤園では、製品ライフサイクルを通じた環境負荷の低減に取組んでいます。
お客様満足向上の取組み
伊藤園は、2009年度にISO10002(苦情対応マネジメントシステムの国際規格)の自己適合を宣言しました。この規格では、お客様満足を実現するため、さまざまな活動において継続的な改善を図り、PDCAサイクルに基づく苦情対応の枠組みを構築、運用することが求められています。伊藤園では、「お客様満足のための基本方針」に基づき、お客様の声を積極的に企業経営に活かし、より良い製品づくりや営業マナーの向上に役立て、経営理念の「お客様第一主義」を実践することで、お客様満足を高めています。