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「世界のティーカンパニー」に向けて、
グローバル成長を加速させ、
グループでさらなる飛躍を遂げていきます。

株式会社伊藤園
代表取締役社長 執行役員
本庄大介

「世界のティーカンパニー」の実現に向けて

伊藤園グループは、「心身の健康」「社会の健康」「地球環境の健康」の3つの健康価値を創造し、お客様の健康で豊かな生活と持続可能な社会を実現するグループミッション「健康創造企業」を掲げ、長期ビジョン「世界のティーカンパニー」を目指しています。

2024年6月に「伊藤園グループ 新・中期経営計画」を発表し、国内No.1ティーカンパニーからグローバルへとさらなる飛躍を目指しています。

新・中期経営計画の考え方
~長期ビジョンに向けたステージアップ~

長期ビジョン「世界のティーカンパニー」を目指す中で、「ユニーク・価値創造・グローバル」という3つの柱を設定しています。「ユニーク」とは、畑からの製品づくりと資源循環までの、独自のビジネスモデルと技術開発力であり、イノベーションと価値創造の源泉です。そこから生まれる製品・サービスが、おいしさや社会課題への貢献といった「価値創造」につながり、世界中の人々の心身ともに健やかな生活を支える「グローバル」の起点につながります。

現在、「世界のティーカンパニー」に向けた3つの成長ステージのうち、第1ステージである「国内既存事業の盤石化」を経て、「『お~いお茶』のグローバルブランド化」を進める第2ステージにあたります。新・中期経営計画では、2040年頃の長期の将来像(ありたい姿)を設定し、長期の将来像の実現に向けて今後5年間でやるべきことを考え、主な定量目標として「年平均2%以上の連結売上高伸長率(海外8%以上)」「営業利益率8%以上」「ROE10%以上」を掲げています。国内では競争環境のさらなる激化が予想されますが、「お~いお茶」を中心としたグローバル展開を加速し、海外事業成長のスピード化を図っていきます。

チーム「伊藤園グループ」で事業成長とサステナビリティを両立

近年、資源・エネルギー問題、気候変動、人権といったサステナビリティ課題と経済成長の両立など、対処すべき新たな課題は増えており、従来の組織の枠組みや既存の考え方にとらわれていては、個人も企業も成長できません。こうした課題に対して、2023年度より、組織の壁を超えて仕事をするチーム「伊藤園グループ」という考え方を打ち出しました。

2024年8月現在で、伊藤園グループは国内・海外で46社あります。分社化や新法人の設立によりグループ内の組織体制が変化したことも相まって、今まで以上にグループ全社での相乗効果を意識していきます。具体的には、グループ経営推進部を設置し、DX推進委員会やサステナビリティ推進委員会にグループ会社の経営層が参加し、テーマ別の組織横断的なサステナビリティ経営を進めています。

また、自社だけの努力では難しい課題は、社外とのパートナーシップにより対応していきます。同業他社や食品などの近しい企業と、生産、物流、環境対応などさまざまな事業領域で協働事例が出始めており、今後も柔軟な視点で連携を図っていきます。

ビジョンに向かって挑戦し続ける組織風土

新・中期経営計画の達成に向けては、従来のやり方を変えて新たな視点・方法で取組むよう、社内に呼び掛けています。元々伊藤園グループは、前身の社名「フロンティア製茶」にあるように、フロンティア精神を重視した企業です。長期ビジョン「世界のティーカンパニー」に向けて、新たな道を切り拓くフロンティア精神の重要性を社内に発信し、積極的に挑戦し続ける組織風土へと変革していきます。チャレンジングな目標達成やイノベーションを起こすためには、新しい視点や柔軟な発想が必要です。国内外問わずグループ企業間の人材交流を活性化させ、多様なアイデアが生まれ、チャレンジしやすい組織風土を醸成し、また、経営に必要なスキルやノウハウを備えた、グローバル成長を牽引する経営人材を育成していきます。

チーム「伊藤園グループ」として全員活躍が志向され、ビジョンに向かって挑戦し続ける組織を実現させていくためには、社員一人ひとりが働きがいを持って能力を最大限に発揮できる職場環境が求められます。組織・個人の成長にとって必要なコストは「成長投資」として捉え、賃上げだけでなく、人材育成の強化、働きやすい職場環境の整備・制度の拡充など、働くすべての従業員の物心両面での満足度を上げる努力を続けていきます。

日本茶を世界、そして未来に継承していくために

株主・投資家の皆様には、ぜひとも長く当社の株主であり続けていただき、新たな成長に向けて共に歩んでいきたいと願っています。新・中期経営計画では、「ROE10% 以上」を掲げ、収益性を重視してROEを伸ばすとともに、海外事業を加速し、事業成長と収益性改善の両立を目指します。そのためには、経営判断や意思決定を迅速化し、新・中期経営計画をスピードアップして推進していきます。事業ステージに応じた盤石な経営基盤を整え、より一層のコーポレート・ガバナンス体制を強化していきます。

日本の茶文化を世界に広め、未来へ継承させていくことは、当社の使命です。創業以来、時代やライフスタイルの変化に合わせた「お茶」を提供し、日本人にとって身近な存在として茶文化を生活に浸透させ、お茶のある暮らしを提案してきました。お茶のリーディングカンパニーとして、今後海外に向けて茶文化を広めていくにあたり、2024年5月に複合型博物館「お茶の文化創造博物館」「お~いお茶ミュージアム」をオープンさせました。

「お~いお茶」のグローバルブランド化の早期実現に向けて、チーム「伊藤園グループ」一丸となり、取組んでいきます。世界中のお客様の健康で豊かな生活に貢献する「健康創造企業」として、「世界のティーカンパニー」への飛躍に向けてスピード感をもって歩みを進めていきます。

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